遺言書と聞くと、
「まだ先の話」「お金持ちが書くもの」
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
でも、実は違うんです。
相続トラブルの8割は遺産額が5,000万円以下の家庭、さらに3割は1,000万円以下の家庭で起きていると言われています。
遺言書は安心して自分の遺産を託し、自分らしい最期を迎えるための大切な準備のひとつ。
そして“今をどう生きたいか”を見つめ直すきっかけにもなります。
こんな人は、遺言書を書いておくと安心です
遺言書は「絶対に書かなければいけない」ということはないですが、自分にとって書いておいた方が安心できるかどうかを考えながら続きを読んでみて下さいね。
1.財産が複数ある人

まずは財産が複数ある人です。
預貯金のほかに、不動産・株式・保険など、複数の財産を持っている方は早めに遺言書を作っておくのがおすすめです。
たとえば、
- 複数の銀行に口座がある
- 実家や土地を所有している
- 投資や不動産収入がある
こうした場合、相続人の間で「どれを誰が相続するか」が分かりにくく、
手続きが煩雑になったり、思わぬトラブルに発展することもあります。
遺言書に「この口座は長女に」「この家は妻に」と具体的に書いておくだけで、
家族は迷うことなく手続きができ、相続の負担をぐっと減らすことができます。
2.家族関係が複雑な人

二つ目は家族関係が複雑な人です。
再婚している、前妻・前夫との間に子どもがいるなど血縁関係が複雑な方は遺産分割協議が困難になりやすいです。
たとえば再婚後の家族と前妻との子ども、どちらにも相続権がある場合などは、分配割合など遺言書として残していないと法律で定められた法定相続分が基本となるので希望通りにならないことがあります。
また、子供がいない場合も、配偶者と故人の両親もしくは兄弟などにも相続権が発生するので、兄弟姉妹や親戚との関係が複雑な方は遺言書が必須といえます。
遺言書に自分の想いを残すことで、「誰に、何を、どう託したいのか」を明確にでき、家族間の誤解や争いを防ぐことができます。
3.相続税対策を考えている人

三つ目は相続対策を考えている人です。
相続税がかかる可能性のある方は、専門家と一緒に遺言書+生前対策を行うのがおすすめです。
遺言書があっても、相続税のことを考えずに財産を分けると、税金の負担が大きくなってしまうことがあります。
遺言書を作る際に、保険や不動産を整理しておくといった対策を取ることで家族に無理のない形で財産を残すことができます。
- 相続税の試算をしてみる
- 生前贈与を検討する
- 保険や不動産を整理しておく
といった対策を取ることで、家族に無理のない形で財産を残すことができます。
4. エンディングノートを書いている人

最後は、すでにエンディングノートを書いている人です。
エンディングノートは、自分の想いや生き方を整理するための心の記録。
一方で、遺言書は法的に効力のある財産と想いの最終確認書です。
エンディングノートには「この家は長男に継いでほしい」「貯金は葬儀に使ってほしい」など、希望や想いを自由に書けます。
ですが、エンディングノートだけでは法律上の効力がないため、実際の相続手続きでは希望どおりに進まないケースもあります。
だからこそ、エンディングノートで気持ちを整理したあとに、その内容をもとに遺言書として正式に残すことで、心の想いと法的な手続き、両方がしっかりつながります。
「ノートに書いて満足」ではなく、家族が安心して受け取れる形にしておくために、遺言書を併せて準備しておくことをおすすめします。
遺言書は「今を丁寧に生きる」ための道具

遺言書を書くという行為は、エンディングノート同様、終わりを考えることではなく今を見つめ直すこと。
大切な人にどんな何をどのくらい託したいか、これからどんな時間を過ごしたいか。
その問いかけが、今の暮らしをやさしく整えてくれます。
まずはエンディングノートからはじめてみませんか?

いきなり遺言書を書くのは、少しハードルが高いもの。
まずは「自分の気持ち」や「大切にしていること」をエンディングノートに書き出してみるのがおすすめです。
書いていくうちに、今の現状が整理されていきます。
そしてその延長線上に私らしい遺言書が見えてくるはずです。
満ち活エンディングノートのご案内
「エンディングノートって難しそう」
「どこから書けばいいの?」
そんな方に向けて、一緒に満ち活エンディングノート書き切るまで併走するサポートをご用意しています。
財産のことだけでなく、これまでの人生を振り返りながら「大切にしている想い」も書けるので、書くほどに心が満ちていく時間になります。
▶ 詳しくはこちらから
👉 【エンディングノートのご案内ページ】
おわりに

遺言書を書くことは、
「人生の最期を決めること」ではなく「これからをどう生きたいか」を見つめること。
今日を丁寧に生きるためのヒントとして、そして“想いを伝えるための一歩”として、
あなたの暮らしにも取り入れてみませんか?
